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🏗️経審に強い建設業者になるための決算書の見直しポイント|行政書士が解説

更新日:10月26日

お世話になっております、行政書士の前田です。


今回は営事項審査のお話をさせていただきます。


建設業の経営事項審査(経審)は、公共工事の入札に欠かせない大切な制度です。


しかし、「黒字なのに点数が低い」「どこを改善すれば上がるのか分からない」と感じている方も多いのではないでしょうか?


実は、経審の評点は決算書の中身によって大きく変わります


今回は、経審に強い建設業者になるために押さえておきたい「決算書の見直しポイント」を、行政書士の視点でわかりやすく解説します。


経審で決算書が重要な理由


経審では、会社の経営状況を数値で評価します。


特に「経営状況分析(Y点)」と呼ばれる項目は、提出された決算書の内容をもとに算出されるため、決算書の書き方次第で評点が上下するのです。


つまり、税務上の利益や節税対策だけでなく、「経審の評価にどう映るか」を意識して決算を整えることが大切です。


経審で注目される主な財務指標とは?


経営状況分析では、次のような指標が特に重視されます。


・自己資本比率(会社の安定性)


・利益率(収益性)


・流動比率(資金繰りの安全性)


・総資本回転率(経営効率)


たとえ黒字でも、借入金が多い・流動資産が少ないといった場合には評価が下がることがあります。


そのため、「黒字だから大丈夫」と安心せず、財務内容をバランス良く整えることがポイントです。


決算書を見直す3つのポイント


経審で良い評価を受けるために、特別な会計知識は必要ありません


自社の数字を正しく理解し、改善できるところを見直すだけでも点数は変わります。


ここでは、建設業者がすぐに取り組める3つのポイントを紹介します。


① 貸借対照表の「資産・負債の整理」


貸借対照表には、会社の財産と借金がすべて記載されています。


経審では、この表から会社の安定性を判断するため、実態に合わない項目が残っていると不利になることがあります。


例えば、


数年前の未収金(回収見込みのない売掛金)が残っている場合は、早めに整理しましょう。


使っていない車両や機械設備を帳簿に残している場合も、除却や処分を検討すると、自己資本比率の改善につながることがあります。


資産・負債を整理することで、“経営の健全性が伝わる決算書”に近づきます。


② 利益を安定的に確保する


経審では「単年の黒字」よりも「安定した利益」を評価します。


毎年の利益が大きく変動していると、点数が下がることもあります。


例えば、


大型の設備投資を一度に行うと、その年度の経費が膨らみ赤字になりやすくなります。


複数年に分けて計画的に購入すれば、利益が安定しやすくなります。


工事請負の計上時期にも注意が必要です。


完了前に請求を出すと翌期に利益が集中し、バランスが崩れることがあります。


利益の安定化は、金融機関からの信用にもつながります。


税理士さんに相談しつつ、経審を意識した決算計画を立てるのが理想です。


③ 税理士さん任せにせず、自社で決算内容を理解する


決算書は、税務申告のためだけの書類ではありません。


経審で会社の信頼性を示す“経営レポート”**でもあります。


例えば、


「うちの自己資本比率はどのくらい?」


「経審のどの指標が弱いのか?」


といった質問に社長自身が答えられるようになると、次の決算で何を改善すべきかが明確になります。


税理士さん任せにせず、行政書士など専門家に“経審の視点”で内容をチェックしてもらうと安心です。


経審対策は「行政書士×税理士」の連携がカギ


経審の点数アップには、数字を作る税理士と、評価基準を理解する行政書士の両方の視点が欠かせません。


どちらか一方だけでは、せっかくの努力が点数に反映されないこともあります。


例えば、ある建設業者A社では、税理士の先生が黒字決算を組んでいたにもかかわらず、経審のY点が平均以下でした。


行政書士が確認したところ、長期借入金が多く自己資本比率が低いことが原因でした。


そこで、翌年度は資産と負債の整理を進めた結果、Y点が30点近くアップしました。


行政書士は、経審の評価基準に基づいて、


「どの経費を抑えると点数が上がるか」


「どの科目名に変更すれば正しく評価されるか」といったアドバイスを行うことができます。


こうした連携ができている会社ほど、毎年安定した結果を出しています。


まとめ|決算書を整えることが、経審で強くなる第一歩


経審の点数を上げるために、難しいテクニックは必要ありません。


まずは、自社の決算書を「経審の視点」で見直してみましょう。


決算書を整理し、税理士と行政書士が連携して対策を取ることで、数字が“入札に強い経営力”に変わります。


「決算書をどう直せば経審で有利になるのか知りたい」「経審の点数が思うように伸びない」という方は、経審に詳しい行政書士へお気軽にご相談ください。


今回も最後までお読みいただきありがとうございます。


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たまご行政書士事務所

行政書士 前田 礼央

メールやLINEでもお気軽にご連絡ください!


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