🏗️建設業者が今から押さえておきたい「CCUS」活用のポイント
- たまご行政書士事務所

- 10月26日
- 読了時間: 3分
お世話になっております、行政書士の前田です。
日頃より建設業者さまから、現場の人材管理や許可更新に関するご相談をいただいております。
特に最近増えているのが「CCUSって結局どうしたらいいの」というお声です。
現場の負担も考えると、なかなか一歩踏み出しづらい制度ですよね。
とはいえ、技能者さんの処遇改善や、許可の信用力アップにもつながる重要な仕組みです。
この記事では、まず押さえておきたいCCUSの基本と、活用することでどんなメリットがあるのかを分かりやすくお伝えします。
少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
CCUSとは何か?その目的と背景
皆さんは、技能者さん一人ひとりの「キャリア情報」をしっかり管理できていますか?
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、技能者の資格や就業履歴、社会保険加入状況を記録し、業界全体の処遇改善につなげる仕組みです。
建設業界は今、深刻な人手不足に直面しています。
「若い人がなかなか入ってこない。」
「経験者も高齢化。」
そこで、技能を見える化し、「建設業で働く価値」を高めようという動きがCCUSの背景にあります。
建設業許可を受ける事業者にとっても無視できない制度です。
なぜなら、技能者の管理がしっかりできている会社は、信用・競争力ともに高まるからです。
CCUSの主な機能と仕組み
技能者・事業者の登録
入退場時にカードを読み取り、就業履歴を蓄積
経験や資格に応じて技能者をレベル評価
事業者側も、技能者情報を一覧で確認でき、下請管理や施工体制の強化に活用できます。
現場の「人の見える化」を進めるツールと考えると分かりやすいです。
CCUSを導入/活用するメリット
「結局、CCUSを入れるとどんな良いことがあるの」という声、多いです。
実はたくさんあります。
■技能者のメリット
経験や技能が正当に評価される
転職時も実績をアピールできる
■事業者のメリット
技能者の能力を把握し、適材適所の現場配置ができる
公共工事の評価でプラス要素になることがある
専任技術者の特例(専任特例1号)で求められる「ICT・IoT活用」において、CCUSは実践例になり得る
→ 現場に入退場管理IC装置を導入する運用が、IoT活用の証明として活きるケースがある。
労務管理の効率化(社会保険加入状況の確認など)
■許認可手続きの観点でも有利
経営事項審査などでは、技能者の資格と実務経験がとても大切です。
CCUSがあると、それを「証明しやすい」会社になれます。
現状と課題・注意点
登録は進んでいますが、まだ「使い切れていない」のが実情です。
技能者登録:162万人
事業者登録:29万者
現場では「カード読み取り機の運用が面倒」「協力会社が対応してくれない」などの課題もよく聞きます。
さらに現時点では義務ではないので、対応の温度差が大きいのが現状です。
行政書士事務所が支援できるポイント
事業者登録・技能者登録の代行
現場運用ルールの設計
下請管理資料の整備支援
特に、次のような会社は支援ニーズが非常に大きいです。
「登録だけして放置」「運用しようとしても始め方が分からない」
行政書士がサポートすることで、建設業者さんは本業に集中できます。
今後の展望とまとめ
国土交通省は利用拡大を推進しており、制度連携も進む予定です。
つまり「早いほど会社の価値になる」ということです。
■本記事のまとめ
CCUSは技能者のキャリアを守る制度
建設業許可の信頼性向上に効果的
専任特例1号などのIoT導入評価にもつながる
登録して終わりではなく、運用が重要
記事を読んだ今こそ「まずは現状の登録状況を確認する」ここから一歩踏み出してみてください。
私たち行政書士は、その力強い一歩を全力でサポートいたします。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます!


